「詩は音楽にならなかった言葉」
話し言葉のワナ
実は筆者が使いたいけれど使えない名言があります。
「詩は音楽にならなかった言葉。 音楽は言葉にならなかった詩」
ヘルマン・ヘッセの言葉です。
実にメルヘン!
音楽好きの新郎、新婦に対して
「詩は音楽にならなかった言葉。 音楽は言葉にならなかった詩」
詩とは新郎の○○さん、音楽は新婦の○○さん、二人がひとつになって素晴らしい詩と音楽を……
と繋げていきたいところですが、音読してみて下さい。
「しとはおんがくに……」「おんがくにならなかったし」
「死」で始まって「死」で終わります。
一気に新郎、新婦とも殺してしまいました。(笑)
その次の解説に至っては「しとはしんろうの……ふたりがひとつになってすばらしいしと……」
「新郎、新婦に素晴らしい死!」
これはいけません。(笑)
そうなんです。
文字面は美しい言葉でも、声に出すと違う意味にとらえられる場合が結構あるのです。
忌み言葉、重ね言葉をなるべく使わない事も大切ですが「音」と「字」の違いを理解して原稿を作って、そしていろんな人に違和感がないか聞いてもらいましょう。
